2013年10月19日土曜日

氷菓子

先週だか先々週だか、気がふれたようにアイスを買い込んだのを思い出して、冷凍庫を開けた。苺味の氷菓子はもう手で持つのも冷たすぎたので、しばらく台所に置いておいたら忘れてしまって(正確には、しばらくして思い出したけど取りに行くのが面倒で)ぐにゃぐにゃに溶けてしまった。いったい、もともと何をたべたかったのかも分からなくなって、とりあえずざくざく流し込んで飲んだ。冷凍庫をアイスで占拠するくらいなら、ほうれん草を茹でて小さくわけて保存する作業をしたいのに、そういうことが今どうしてもできない。

子どものころ、大泣きで泣いていたときと、身体の構造はちっとも変わっていない。涙が息をするのに邪魔になる。何で悲しくて泣いてるのか全然わからないのに、そのうち泣きやめないことが悲しくなってきて身体全体を絞るようにしてうずくまっていたなあ、ということを思い出す。そんなときは勇気を出して、目を合わせてほしいとか、前髪をほんの少し切ってほしいとかいうことに似たお願いをしたって、息も絶え絶えに泣いているよりはましなのかもしれない。そういうお願いを心の奥からひそかに呼び出せるということが、子どもと大人の違いだと言うなら。

0 件のコメント:

コメントを投稿