2014年4月15日火曜日

Blues

「涙止まらないの?」と夢の中で聞かれて目がさめた。地下に降りて郵便物をあけたり、人といっしょにコーヒーを飲んだり、駐車場まで見送ってもらったりもした夢だった。薄皮のところまで浸透圧を高めて侵入されてきたような夜、いよいよ現実と夢と希望の境がなくなったのがわかったので、起きて今これを書いている。

何人かの人と話をして勇気を得た。しかし、得た、と思っているのはそう思いたいだけで本当はくじかれた、のかもしれず、だから冒頭のような夢を見て、夜とも朝ともつかないこんな時間にこんなものを書くことになるのである。帰宅したときに手探りで鍵を探して押し込んだとき鍵穴からにゅるりとはみ出るものを感じて、これが私を蝕んでいる幻想なのだ、と思ったのだった。

やっぱり私は寂しくて、いつまでも治らない咳のせいで眠れもしないし、かといって咳をしたら隣の部屋から飛んできて背中をさすってくれる人もここにはおらず、忌々しさと虚しさにくれている。まぎれもなく、今日の夜はすばらしい夜だった。私をこんな気持ちにさせるものを、演劇以外にはこの世で知らない。

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