2015年8月28日金曜日

ある日(台風)

今日もFは律儀にラジオ体操と座禅に行った。フォトスタジオの次女がとうとう、私は来ないのかとFに10回も訊ねたというので、明日は行かねばなるまいと決意する。

台風の来そうな気配。昼前にFとフォトスタジオに行く。先客がいらした。旅館の若女将と、その娘さん(5)。子どもたちが2階で遊んでいるすきに、店舗併設のカフェスペースで紅茶とチーズケーキをいただきながら若女将と少しお話しする。

城崎の女性たちはアートを必要としている。町おこしや過疎対策のためではない、日々の自分の暮らしをみずみずしく変容させるものを、心から求めている。芸術にはそれができると私は知っている。だけど、さまざまな要因が彼女たちを芸術から遠ざけている。私は城崎にいて、今それがいちばん苦しい。

Fは町中まで用があってどうしても行くと言う。私も同行する予定を立てていたが、あまりに雨風が強いのであきらめてカフェで待つことにした。子どもたちは強風の中しゃぼん玉をつくっていた。Fが帰ってくるまで、子どもたちとタブレットで動画撮影をして遊んだ。別れ際、「明日ラジオ体操来る?」と次女に訊かれて「うん、行くよ」と言わないわけにはいかなかった。この世に生まれてまだ5年しか経っていない、つぶらかなあの瞳を裏切ることは、誰だってできない。

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