2013年6月16日日曜日

夢の中まで

このごろ、深夜まで寝付けない。やることがあるなら、眠る時間から削る。それでやった気になるほどさすがに愚かでもないが、長期的な視野は持てないタイプなのだ。翌日の眠気について考えが至らないわけではないけれど、そのとき眠くないのでやはりずっと起きてしまう。視野だけでなく、昼間に向けた想像力も足りない。

朝、白んでゆく東の空を見るのは素敵だ。夕暮れ時の東の寂しさは、耐えられない。

男の人は、すぐ眠ってしまうなあ、といつも思っている。夜だけでなく昼も夕方も、彼らはすぐ眠る。わたしは、あんまり長い時間眠れなくて、隣で目だけあけて寝顔を見ていることも多い。ときどき髪を撫でてみたり耳をひっぱったりしてみるが、気づかれていないか、気づいた上で無視されている。まあそれで構わないし、その人がふっと目を覚まして、今見ていた夢の話をぼそぼそしてくれるのが一番うれしい。彼らの隣でわたしが夢を見ることはなかったし、これからもそうだと思う。

高校のころ、古典の教師が「日本では、夢に見るのは相手が忍んで会いに来ていると考えます」と教えてくれて、自分の無意識を相手に託して解釈するなんて救いに満ちていていいなと思ったのだった。こんなことばかり、なぜか忘れない。

夜、駅前でお茶を飲んで帰ろうと思ったので一人でファミレスに入った。どれくらい時間が経ったころか分からないが、意識がなくなっていて20分ほど眠ってしまっていた。(連日の睡眠不足のせいなので、特に不思議ではない)身体が重くて目もあかなくて、ここから重い荷物を持って10分歩いて家に帰るなんて絶対できない、とそのときは思った。でも、絶対できない、と思ったことで本当にできなかったことはあまりなかった、と一生懸命思い直して、お会計をして帰った。

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