私より先に起きる男はいない。これまで毎朝毎朝、彼らの寝顔を眺めて暮らしてきた。死んだように静かに眠りつづける男もいた。少しいびきをかいているのも。日がすっかり回って夕方になるまで目を覚まさない男も。いつも幾ばくかの苛立ちと諦めをもって、私は彼らを眺めている。
彼は演劇に嫉妬しているの、それはもうすごく、と占星術師は言ったのだった。でも、嫉妬されたところでどうすることもできないし、どうするつもりもない。ただ寺に入った尼のように、これからは書くことだけを一心不乱に行おうと思う。
いちばん好きな家具はソファ。次がテレビ。本棚は別格として。
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