すぐには眠れないので、横になってから、愛する人々が順番に死んでいくことを考えてしまう。母の身体が冷たくなって焼かれること、大型犬が気配を残したままで永遠に姿を消してしまうこと、弟が不幸な事故に見舞われること、そうした人々が死んだあとの世界で私だけ年を取っていくということ。かつていた人々の面影のある世界で、自分が生きている限りもう会えないのだ、と思い詰めてから、それならやはり死後の世界で再会できなければ人間に救いはない、とまで考える。考えてひとしきり泣く。自分が死ぬことを怖いとは、思えない。いつか死ぬとあまり思っていないのだろう。
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