大型犬を宥めすかしながら歩くのは、大変だが幸せな気持ちになる。大型犬はもう若くないので、階段を降りるのが苦手で、私が励ましたり、声をかけて支えてやらないとなかなか降りない。「ほら、がんばって」「もし落ちそうになっても絶対に支えてあげるから大丈夫」「おいで」と、優しい言葉を掛けつづけながら、大型犬の足を触ったりして歩き出すのを待つ。無事に降りられたら、ぎゅっと抱きしめて歩き出す前にひとまず体温を感じあう。大型犬は疲れやすいので、あまりたくさんは散歩しない。気まぐれで立ち止まったり、もの言いたげにこちらを見る時は、しっかり目を見てからだをなでて、わたしのほうから話しかける。返事はいつも、しっぽを見る。
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