2013年8月28日水曜日

マディ・ウォーター

旅に出る前、思いついてまた吾妻橋まで行った。濃密に過ごしたあとの時間が妙な歪み方をすることはあって、それは私の方でもそうだったということなのだ。夜中の電話や、遠い南からのメールや、いったい今がいつなのか、何の時間が流れているのかわからなくなってしまう。そういうときは、誰をうらんでいいか分からなくなる、ということになる。自分を守れるのはやはり自分だけなのだ。いつまで自分のことを特別だと思ってんのよ、とたとえ軽蔑されたって、自分にとって自分が特別なのは言うまでもない。



さよならばかりの旅をして ささやかな夢はつれなくて
疲れた夜は恋しくなるわ

My heart cries out for muddy water
あたしの素敵な赤い靴 日々の暮らしでもう泥だらけ
疲れた夜は恋しくて泣くわ
My heart cries out for muddy water

 (ベッシー・スミス"Muddy Water" 訳:田村キョウコ)

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