旅に出る前、思いついてまた吾妻橋まで行った。濃密に過ごしたあとの時間が妙な歪み方をすることはあって、それは私の方でもそうだったということなのだ。夜中の電話や、遠い南からのメールや、いったい今がいつなのか、何の時間が流れているのかわからなくなってしまう。そういうときは、誰をうらんでいいか分からなくなる、ということになる。自分を守れるのはやはり自分だけなのだ。いつまで自分のことを特別だと思ってんのよ、とたとえ軽蔑されたって、自分にとって自分が特別なのは言うまでもない。
さよならばかりの旅をして ささやかな夢はつれなくて
疲れた夜は恋しくなるわ
My heart cries out for muddy water
あたしの素敵な赤い靴 日々の暮らしでもう泥だらけ
疲れた夜は恋しくなるわ
My heart cries out for muddy water
あたしの素敵な赤い靴 日々の暮らしでもう泥だらけ
疲れた夜は恋しくて泣くわ
My heart cries out for muddy water
(ベッシー・スミス"Muddy Water" 訳:田村キョウコ)
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