2014年2月9日日曜日

家出少年

包丁で小さく抉ってしまったような傷が指にあって、いつやってしまったのかは覚えがあるのだが、問題なのはそれが右手の指であるということで、私は右利きだから包丁は右手で持つはずなのに、どうしてこんなけがをしたのだろう、と思っている。


ふと覗きこんだときに、家出少年のような面影を見せる人は本当にいいなあ、と思う。私の夢は、家出少年を一晩家に泊めること。明け方寂しそうにすり寄ってきた彼の前髪かきあげ唇寄せて、いつか大人になったら君は私に出会うわよ、と、眠そうな彼に教えてあげたい。

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