朝の静寂の中、カレーづくりをおこなった。タマネギを念入りに炒め、具は牛肉を用い、トマトを湯むきしてつぶし、にんじんは丁寧にすりおろして溶かした。なんと、スパイスと蜂蜜でコクと深みを出す時間の余裕まであった。つくることに一生懸命で、特にたべようとは思っていなかったので、まだ味は見ていない。
昨日は、行こうと思ったお店が定休日だったことと、買おうと思ったファンデーションが売り切れていたので、出かけた意味があまりなかった。かわりに、存在だけは知っていた近所のヴィンテージショップを覗き、黒のベロアワンピースを見た瞬間に気に入って、試着もせずに購入した。着られなくても手元にあるだけでいい、と思うくらい美しいワンピースだったし、隣にあったブラウスよりもだいぶ安かったからだ。家に帰って着てみると、肩幅が少し合わないように思われたので肩部分を縫い直した。また着てみると、今度は袖の長さのバランスが悪かったので丈を詰めた。古着を買ったのは人生で二度目だったが、サイズを自分で直したのは初めてだ。ワンピースは黒く光っていて、これを着た私はもう、ただの魔女である。
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