夢のせいか知らないけれど、自分にとってちょっと変わったことがあって、でも、誰が好きで誰がそうでないか、考えてわかったのはとてもよかった。今までずっと、考えてもわからないと思っていたので困っていたのだ。私は、人のしてほしいことはなるべくしてあげたいのでがんばるけれど、自分ではあんまりされたいことがない。だからと言って、すぐ「どっちでもいい」と言ってしまうのはやめようと思った。
週の真ん中の水曜日、起きたら9:30だった。あわてて後輩のKS君に電話してしまった。課長はもう会議に行ってしまってる時間だ、やばい、というのを瞬時に判断したのである。電話に出たKS君に、あの、今起きた、と言ったら爆笑された。正直で他にどうしようもないという態度を男の人に見せるのは悪くない。
KS君に、午前中休みますか、と聞かれたので、今から超特急で行く、と答えて、急いで準備して家を出た。結局11:00を回ってしまって、会社に着いたらすぐランチの時間になってしまった。家庭菜園に心血注いでいる元上司が今日も「トマトがたくさん取れる」という話を始めた。プチトマトですか、とひとつ質問をすると「黄色と赤があって、毎日5個ずつくらい取れる」という、より多くの情報が返ってくる。他に何が取れるんですか、と聞いたら「キュウリとなすとピーマン」と言われた。薬とかは使わないらしい。野菜は奥さまが育ててるんですか、という問いには、即答で「いや、俺」と返ってきた。続けて「かみさんは虫がいるからって触りもしないよ。ぜーんぶ俺がやってます」と言っていた。そのころ私は、野菜はどうでもいいからお花の話がしたい、と思っていたので、世の中のお花の色って白と黄色で7割占めるらしいですよ、と、何の気なしに言ってみた。元上司は「そうかな、そんなに多いかな。赤とかピンクとか紫とかあると思うけど」と過剰反応した。何だか急に苛立って私は、だって野菜の花なんてほとんど白か黄色じゃないですか、と乱暴に言った。普段ちっともそんな話しないくせに、なぜこんなときばかり役に立たなくて美しいほうの花の話にすりかえるのだ、と思ったのだ。
この人に会って話したら泣いてしまうかも、という人がいて、でもそれはその人の前で泣きたいわけではない。泣いたところで優しくしてくれるような人ではないだろうし、ただ何となく何を話しても涙が押し出されて極まるだろうな、と思うばかりである。でも30歳にもなって、(まだ29だけど)泣いてもみっともないだけだな、と思ってあきらめた。32歳になったら、またちょっといいかもしれない、と思ったので、二年は耐えることにした。
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