元上司が久しぶりに私を見て「お前、いくつか顔を持っていないか?」と言うので「そんなに違いますか」と返したところ「いや、何種類かあるのは知ってるんだが」という答えをもらった。比喩ではなく、本当の見た目のことらしい。
ここ数ヶ月、男と女の間には何が起きるかわからないって頭ではわかっていたけど世の中本当にそうだ!!という事例を立て続けに見ている。なんと、あの人とあの人が数年越しに…というような感慨もあり、20代にはちょっと似合わないような、人より少しいろんな経験をしてくたびれてしまった人々の間にこそ編まれる何かは田辺聖子の小説でも読んでいるみたいだ。そして、そういう恋の見返りがこの世にあるなら、もう少し生きるのもいいかもしれないと思う。でも、欲望がまだ自分の中にあることを確かめるために無理に掻き出すような生き方は浅ましいから、そうはなりたくない。
ロマンティストと美しさの話を少し考えていた。建前や強制から離れたプライドと美しさのために生きることはロマンティックだ。そういう美しさを私はとても好きで、なぜなら美しいということは構造的に強いという意味だから、信頼に足る。
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